大阪電気通信大学

ポートレート制作を通じた自身の頭部構造の探究


作品概要

私は私生活の中で、「ハーフ顔に見える」「外人っぽい」という指摘をよく受けていたのですが、なぜ自分の顔がそのような印象を与えるのか、イマイチ理由がわかっていませんでした。大学生活では美術解剖学について勉強していたため、実際に自身の頭部を3DCGで制作すれば、どうして外人の様に見えるのかわかるかもと思い、制作するまでに至りました。


主に使用したソフト

  • ZBrush
  • Adobe Substance Painter
  • Autodesk Maya
  • PureLef

大まかなワークフロー

①ZBrushで1次的な形状を作成する。

②Mayaにモデルを移し、他ソフトでもモデルを扱えるようにトポロジーを調整した後にUV展開を行う。

③再度ZBrushで2次的な形状を作り込んで、左右を非対称にさせる。

④Substance Painterで肌の質感を作る。

⑤先ほどの作業(③と④)をより作り込み、ディティールなどの3次的な形状を仕上げる。

⑥完成したモデルに対して、MayaのXgenという機能を用いて髪、眉毛、まつげを制作する。

⑦ライティングとシェーディングを済ませた後にレンダリングを行い、ポートレートが完成。


リファレンス

美術解剖学に関する資料本やYoutube上にアップロードされている解説動画に加えて、様々なアングルで撮影した自身の顔写真を主なリファレンスとしてPureLefで使用しました。


添削

ポートレート制作を進めるにあたり、YouTubeで活動されているEnterCraft【エンタク】様といった方たちに添削をお願いし、ブラッシュアップを図りながら作業に取り組みました。


制作を通してわかったこと

自身の顔を1から制作してわかったことは、頭蓋骨における眼窩の奥行きがやや深いことです。下記URLにて、「スカルプターのための美術解剖学2」という資料で触れられている、人種による頭蓋骨の形状の特徴についての記事が投稿されています。見ての通り、アジア人の頭蓋骨は眼窩の奥行きが他の人種のものと比べて極端に浅いことがわかります。このことを踏まえて、自身の側面の顔写真を観察したところ、ヨーロッパ人の頭蓋骨ほどではないものの、やや奥行きがあることに気づきました。この絶妙な眼窩の奥行きが、周囲が私を外人やハーフだと勘違いする理由の一つかもしれません。

https://www.artstation.com/artwork/e0AJbD
↑スカルプターのための美術解剖学2の記事

作者プロフィール

中嶋 倖成

総合情報学部 デジタルゲーム学科 4回生

主に3DCGモデリングについての学習に取り組んでいます。

 

 

コメント


上田和浩2025-02-08T10:46:40

自分の顔を真剣に見つめて分析し、作品に仕上げました。
変に美化せず、あくまでリアル再現にこだわった点がよかったです。

せっかくなので3Dで閲覧できるようにできればよかったですね。ターンテーブル状にループ映像にしてGIFアニメでもしてもよかったかな?